矯正歯科の治療内容
治療内容
歯並びが不揃いだったり、上下の歯がきちんと噛み合わない状態を「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。不正咬合は、見た目だけでなく、消化不良やむし歯の原因にもなり、心身の健康に悪い影響を及ぼします。
矯正歯科では、専用の装置を使用して、歯や顎の骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治していきます。
特徴
常勤医にて口腔内を拝見し、状況に合わせ矯正を担当する歯科医師をご案内します。
矯正歯科治療を専門に行う歯科医師による矯正相談もお受けしております。
矯正装置の種類
マルチブラケット装置
歯の一つ一つに接着させたブラケットという小さな装置にワイヤーを通し、歯並びを整えていきます。痛みや違和感はありますが、ほとんどの症例に対応できます。
子どものマウスピース
歯の一つ一つに接着させたブラケットという小さな装置にワイヤーを通し、歯並びを整えていきます。痛みや違和感はありますが、ほとんどの症例に対応できます。
矯正を始める時期
矯正治療は、成長途中の時期(中学生以前)と成長がほぼ終了した時期(高校生以上)の2つの時期に大きく分けられます。
成長が終了している場合、あごの大きさや位置がほぼ決まっていて、歯を動かすだけですので、いつ治療を開始しても大きく治療方針が変わることはありません。よって、本人が治したいと思ったときや、治すのに必要な生活環境が整ったとき(通院するための時間がとれるなど)に治すのが良いと思います。
その一方、成長途中の場合は相談を受けた時期によって治療方針が変わってきます。歯を抜いて治すか、歯を抜かずに治すかなど大きく違ってきて、相談の時期が遅くなると治療方法の選択肢が少なくなってしまいます。また、同級生など年齢が同じでも不正咬合の度合いが違っており、歯の生える時期も違っていますので、おのずと治療方針(使用する装置)や治療開始時期が異なってきます。よって、歯並びが気になる場合はできるだけ早めにお見せいただき、適切な矯正治療開始時期を知っておいた方がよいと思われます。
2歳頃
乳歯列完成
歯並び等の治療を直接行うことはありませんが、歯並びに関係する悪習癖がある場合は、時期を見てなくす指導を行います。
7歳頃
上顎前歯の永久歯が萌出開始
このころになると、ある程度将来の歯並びを予測できますので、治療方針等のお話ができます。場合によっては部分的な矯正治療を開始します。このころお見せいただければ、将来的に歯を抜かずに矯正治療ができる可能性がかなり上がります。
9歳頃
前歯4本の萌出完了<第一期矯正治療>
通常この時期に矯正治療が始まります。内容は、顎骨の位置の異常や前歯や奥歯の位置の異常を装置を使用して治します。抜歯をしなければ治せない場合は、この時期には治療しません。
12歳頃
第二次成長
この時期に来院されても治療方針の選択肢はあまりなく、非抜歯治療と抜歯治療がはっきり分かれてしまいます。非抜歯治療の一部と部分的な矯正治療のみが、この時期に治療を開始します。
15歳頃
成長終了<第二期矯正治療>
成長が終了したら、全ての矯正治療を開始できます。全ての歯に装置をつけて治す、最終的な矯正治療です。治療方針はこの時期以降ではあまり変わることがないので、開始時期は患者さんの都合で決めます。
矯正歯科の医師紹介
萬代 弘毅
Bandai Hiroki
こんにちは。歯科医師の萬代弘毅(ばんだいひろき)と申します。
父親が転勤族のサラリーマンで、愛知県半田市で生まれたのですが、その後、静岡県富士市・神奈川県茅ヶ崎市・埼玉県北足立郡伊奈町と移り住みました。小学生から中学生までは野球をしており、高校生の時はバドミントンを少しやっていました。
大学卒業と同時に歯科矯正学講座に入局し、それ以来24年間、矯正治療のみをしてきました。
矯正治療は単に歯並びをよくするだけで無く、噛む(噛みきる)ことが出来なかったものが出来るようになったり、口元を気にして笑顔がぎこちなかったものが自然に笑えるようになったりして、機能的にも精神的にもより良い環境に導いてくれます。
近年、幼児期に歯並びの治療を始める先生が増えてきました。私は最終的な永久歯列を考え、本当に必要な治療を正しい時期に受けていただきたいと思っております。よって、矯正治療を受けられる方のお口の中の状態・年齢・生活環境などをよく考えて、矯正治療を勧めております。そのためには治療開始前によく話し合って、お互いが納得した上で治療を開始しております。矯正治療を受けようと思われたら、その思いや不安な点を十分にお話しいただければと思っております。
経歴
1965年 愛知県半田市生まれ
1984年 埼玉県立浦和高等学校卒業
1991年 東北大学歯学部卒業
1991年 東北大学歯学部歯科矯正学講座入局
歯科医師免許取得
1995年 東北大学大学院歯学研究科修了
東北大学歯学部附属病院矯正科勤務・文部教官助手
2001年 東北大学歯学部附属病院退職康本歯科クリニック勤務
所属団体
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
日本顎関節学会
萬代 恵美子 Bandai Emiko
はじめまして。矯正医の萬代恵美子と申します。
私が自分の矯正治療を始めたのは大学へ入ってからです。小学生の頃、親に治療を勧められたことはありましたが「痛い」というのを聞いて尻込みしてしまいました。今、相談にいらっしゃった小学生のお子様がやりたくない、という気持ちがよく分かります。
卒業と同時に大学の矯正科へ入局し、現在まで(子育てのため、現場を離れた時期はありますが)矯正医として患者さんと関わらせていただいています。
矯正治療は年単位での治療になります。その後の保定期間を含めるとさらに長くなります。従って治療方針を決める上で「今、その治療が本当に必要なのか」を大切にしています。長い期間の中で適切な時期に、必要な治療を患者さんには受けて頂きたいと思います。また、治療を通して自分自身でお口の中の健康、さらには自分の身体の健康を守るという意識を持てるようになって頂きたいと思います。少しでもそのお手伝いができれば幸いです。
何か分からないこと、不安に思っていること、気になることなどありましたら、どうぞお声がけください。
経歴
千葉県立千葉東高校卒業
1992年 東北大学歯学部卒業
同歯科矯正学講座 入局
1997年 東北大学歯学部 文部教官助手
歯学博士取得
2000年3月 同退職
所属団体
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
矯正歯の流れ
STEP.1
相談
所要時間:45分
気になるところをお聞きし、治療を開始すべき時期、治療内容、治療期間、治療費についておおまかにお話しします。尚、相談料は有料(¥3,000+消費税)となります。
STEP.2
診断 ・ 説明
所要時間:90分
口の中の診査、頭や歯のレントゲン写真・歯の模型・口の中と顔の写真などの資料をそろえます。
STEP.3
診断 ・ 説明
所要時間:60分
治療方針・治療期間・治療費について、資料をもとに詳しくお話しします。
STEP.4
治療開始
月1回程度の通院
歯の並びやかみ合わせをみながら、装置の調整を行っていきます。
マルチブラケット矯正 Q&A
矯正治療ってなぁに?
「歯並び」や「かみ合わせ」が乱れていることを「不正咬合」とよびます。矯正治療とは、この「不正咬合」を整える治療のことです。矯正装置によって、ゆっくりと弱い力をかけると、かたい骨の中にはえている歯を移動することができます。
なぜ不正咬合になるの?
子供の顔や体つきが家族の方と似るように、遺伝的な原因があるほか、現代人のあごの骨は古代人に比べて小さくなっているので、歯並びが悪くなりがちです。また、指しゃぶりなどの癖やむし歯などが原因で、歯並びを乱すこともあります。扁桃腺の肥大やアレルギー性鼻炎などで、口呼吸をしている方にも不正咬合が見られることがあります。
不正咬合をそのままにしておくとどうなるの?
お口は、「かみくだく」「のみこむ」「消化する」など、消化管の入口としての機能のほか、「発音する」「表情を表す」など、コミュニケーションにも大変重要な役割を持つ器官です。不正咬合をほうっておくと、次のような問題が起こる危険性が高まります。